京都大学ライフル射撃部とは

京大射撃部がどんな活動をしているのかを紹介します。なお、以下の文章は森見剛士氏によるものであり、1999年9月の京大広報に掲載されたものです。

ライフル射撃部は,1960年(昭和35年)に創部され,今年で創部40周年を迎える。 近年,入部者が増加し,今年度は総数48人(当時。現在35名)となり,ライフル射撃部としては, 関西の大学では最大の部員数を誇っている。
ライフル射撃は,他の競技に比べて知名度があるとはいえないが, その奥深さと面白さは,どの競技にも引けをとらない。 完全な個人競技という特殊性から,練習は各人に委ねられており, 自分自身との闘いの中で自らを高めて行くという精神は, まさに京都大学の伝統的精神を継承しているといえよう。
近年の成績をみると,1994年(平成6年)の秋季全関西学生ライフル射撃選手権大会の SFR3P60の種目で冨本佳照選手が566点をあげて優勝, 1995年(平成7年)の全日本学生ライフル射撃選子権大会の SFRP60の種目で和泉卓也選手が588点をあげて優勝し, 1994年(平成6年)の全日本学生選手権大会のSFRP60の団体戦(3人制)では, 1,743点をあげて優勝を遂げるなど,数々の素晴らしい成績を残している。 これらの記録は,関西学生連盟の最高記録であり,末だ破られてはいない。
日々の練習は,創部翌年の1961年(昭和36年)に北部(農学部)グラウンドの 北東角に設置された79㎡のエアーライフル射撃場(国家公安委員会指定)で行っている。 また,火薬の銃弾を使うSBライフルの射撃練習は,学外の施設で行っている。
それらの練習場では,部員が「究極の静止」を目指して日々努力している。 筋力のわずかな緊張,呼吸,さらには,精神状態までが銃口の極微細な揺れに直結し勝敗を決する。 この競技では,周囲の世界から隔絶された孤独の中で自分自身に 打ち勝っていける人間だけが勝利を掴むことになる。 今後,さらに多くの優れた射手が誕生することが期待されている。
(注)我が部では,ライフル銃の取り扱いはもちろんのこと, 本学の射撃場にはライフル銃及び銃弾は一切保管せず, 決められた場所の金庫に厳重に促管するとともに,試合や練習以外のためには, 一切ライフル銃を持ち歩かないことなどを徹底している。 また,本学の射撃場を使用した部員の氏名,練習時間, 使用弾数を使用簿に必す記録し,学生部学生課のチェックを受けるなど, 安全には万全を期している。